ブラウスの脇の下の柄がずれていた(目寄れ) | 外観・形態変化 | 千葉県クリーニング生活衛生同業組合 ホームページ

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ブラウスの脇の下の柄がずれていた(目寄れ)

お気に入りのブラウスやシャツなどで、脇の下の柄がずれていてショックだったことはありませんか? 今回は柄ズレが起こる原因や、防ぐ方法などを紹介します。

博士~! ブラウスの脇の下の柄がずれていたんだけど...
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どれどれ、見せてごらん。
本当じゃのう。
これは、「目寄れ」じゃな。
目寄れ?
そうじゃ。
生地の糸がずれて目寄れになるのじゃ。
へぇ~。知らなかった。
糸がずれるから、柄がずれているように見えるんだね。
目寄れの現象はどうして起こるの?
そうじゃなぁ。
いくつかの原因が重なって目寄れができるのじゃが、代表的なものが3つあるのじゃ。
1つ目は、着用摩擦によるものじゃ。
生地の一部が動いたり引っ張られると、糸がずれて目寄れが起きるのじゃよ。特に摩擦が起きやすい場所は、腕が沢山動く脇や肘付近なのじゃ。タイトなデザインの洋服も引っ張られやすいため目寄れが起きやすいのじゃ。
2つ目は、洗濯の時に柔軟剤を使ったためじゃ。
柔軟剤を使うと、糸のすべりが良くなって動きやすくなるため目寄れが起きやすくなるのじゃよ。
3つ目は、生地の種類じゃ。
素材がナイロンやポリエステル、絹、キュプラなどで出来ている場合や 生地の織り方が粗いもの、隙間が多くあいているもの、すべすべした触り心地のものは糸が動きやすく目寄れの原因になるのじゃ。
なるほど。このブラウスのつるつるした着心地が気に入っていたのよ。しかも、毎回柔軟剤を使って洗濯していたわ。それが原因で目寄れしやすかったのね。
でも、このブラウスはとても気に入っていたから、また着たいんだけど目寄れを直す方法はあるの?
残念ながら直す方法はないのじゃよ。 ただ洋服を扱うときの心掛け次第で「目寄れ」の発生を防ぐことはできるのじゃ。 防ぐポイントは4つあるのじゃ。
1つめは、ゆとりのあるサイズを選ぶことじゃ。 ゆとりがあると生地が引っ張られることが少なくなるため、着用摩擦で受けるダメージを減らすことができるのじゃよ。 逆にタイトなデザインの衣類は、目寄れが起こるリスクが高くなるので、着たい場合はそのことを理解した上で着用するのじゃよ。
2つめは、洗濯時に柔軟剤は使わないようにすることじゃ。 柔軟剤を使うと糸の滑りがよくなって、目寄れが起きやすくなるのじゃよ。
3つめは、鞄を持つ時等は一か所に力が加わらないようにすることじゃ。 一方の腕や肩に荷物をかけたり、一か所で鞄や荷物を持つと同じところが引っ張られ、目寄れが発生しやすくなるのじゃ。
4つめは、洋服の購入前に生地を確認することじゃ。 特に、ポリエステル、絹、レーヨン、キュプラなどを使われていて、すべすべした洋服は目寄れしやすいため、購入時の参考にすると良いと思うぞ。
今まではかわいいと思ったら何も考えずに買っていたわ...。
今後は、買うときから素材や洗いかたに注意するわ!

薄手の製品は織り目がズレることがあります

粗い織り目で細い糸や撚りの少ない糸を使った薄手の生地では、着用時の体の動きによる張力などで織り目がズレてしまうことがあります。特にタイトなデザインの製品には注意してください。

デリケートな素材の製品は張力に注意してください

織り目組織の粗い生地や表面が滑らかな生地は、着用などで一部分に張力が加わると、織目が開いたり、柄が二重になったりすることがあります。デリケートな素材は一部分に無理な力が加わらぬよう着用しましょう。
もっと詳しく知りたい方は
「目寄れについて」